「フリーランスエンジニアになりたいけれど、タイミングが分からない。」
「働き方のイメージがわかない。」
「独立を成功させるために取り組むべきことは？」
フリーランスエンジニアに何となく憧れはあるが、分からないことが多くて一歩踏み出せずにいるという方も多いのではないでしょうか？
フリーランスエンジニアになるタイミングに決まりはありませんが、何も知らずに決断すると確実に痛い目にあいます。
ある程度は現実(ネガティブな部分)を理解し、独立する時期の目安を作る必要があるでしょう。
本記事は、あなたが適切なタイミングでフリーランスエンジニアとして独立して、不安なく仕事に励める状態をつくることを目的としています。
- フリーランスエンジニアの働き方
- 独立するベストなタイミング
- 独立する前に行う準備
以上の内容をメインに扱います。
フリーランスエンジニア全般の適切な理解がなければ、チャンスを失う可能性があります。あなたのスキルを最大限に発揮するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスエンジニアとは？
フリーランスエンジニアは簡単に言えば、会社に所属せずに自分の腕一本でクライアントに貢献して報酬を得る働き方です。
仕事は自由に選べる分、自分で営業をして仕事を探す必要があり、身の回りのほぼ全ての業務を自分で行う必要があります。
また、クライアントはフリーランスエンジニアに対して技術のエキスパートというとらえ方をします。仕事の取り組み方や成果物に関しては、より厳しい視点で判断されるでしょう。
したがって、フリーランスエンジニアは会社でエンジニアの実務経験とビジネススキルを身に付けてからなるのが一般的です。
フリーランスエンジニアとして独立するには、ITスキルだけではなく幅広く業務に対応できる総合的な力が必要でしょう。
未経験で勉強をスタートさせて、企業に転職した後に目指す方が多いです。
フリーランスエンジニアの働き方2つのメリット・デメリットを紹介
フリーランスエンジニアには大きく分けて2つの働き方があります。
1つは会社に出勤せず、場所を選ばず働ける在宅型。
もう1つはクライアント企業に常駐して働く常駐型です。
在宅型は自宅の他、カフェや大型図書館、コワーキングスペースなど自由な場所で時間に追われずに仕事ができます。
常駐型の場合は請負や派遣契約で働くケースがほとんどで、システム開発会社やエンドユーザー企業に出勤してクライアントと一緒に業務を行います。
簡単に2つの働き方を説明しましたが、どちらにもメリット・デメリットがあり、
理解していないと自分に合わない働き方を選択して後悔するでしょう。
在宅型のメリット・デメリット
在宅型は働く場所や時間に制約がない分、自由な動き方を実現できます。
1日をどのように使うかを自分で決められるので、複数の案件を同時に進めることも可能です。
契約に違反していなければ、エンジニア以外の仕事も自由に行えます。
環境の変化に弱くストレスを感じやすい方やエンジニア以外の実績をつけたい場合には、メリットが大きい働き方でしょう。
デメリットは仕事の少なさです。
セキュリティ面の不安やエンジニアとクライアントがコミュニケーションが取りづらいなどの理由で、在宅型の案件数は多くありません。
とくに、実績が少ないエンジニアは単独で業務を行うのが難しく、クライアントと進捗をこまめに確認する必要があるので在宅型の案件獲得は非常に厳しいです。
自由な働き方ができますが、内容や条件によっては仕事が見つからない可能性が多いでしょう。
常駐型のメリット・デメリット
常駐型は直接コミュニケーションを取りながら業務を進められるので、相談しやすいメリットがあります。
在宅型の場合は会社に出勤せずに働くので、トラブル時にzoomやメールなどの手段で連絡を取るしかありません。そのため、問題を適切に報告できず解決につながらない場合も多いです。
クライアントと直接コミュニケーションを取りながら業務を行えば学べることもあります。スキル的な面からも、駆け出しのうちは常駐型をおすすめします。
デメリットはフリーランスの利点である自由度の高さを感じられないことです。
クライアント企業で仕事をする以上、職場の規則を遵守する必要があります。
とくにセキュリティ面に関しては、かなり細かいルールがあるので行動を制限されストレスを感じる場面が多いでしょう。持ち込みや入室の制限、入館時・入室時に使用するセキュリティカードの管理等があり、無くしてしまうと損害賠償を請求される可能性もあります。
組織の中で働くので、さまざまなストレスを感じやすくフリーランスになるメリットは感じづらいでしょう。
フリーランスエンジニアとして独立するベストなタイミング
フリーランスエンジニアとして独立を考えるのなら、タイミングは非常に重要です。副業で案件をこなす場合と違い、さまざまなリスクが伴います。
独立できる根拠がほとんどない状態で、自己判断で何となく決断するのは非常に危険です。
心身ともに健康で、案件を継続して獲得できる実績と幅広い業務に対応できるスキルを持ち合わせていなければ独立は厳しいでしょう。
ここで紹介する独立のタイミングは、最も安全かつ確実なものですのでぜひ参考にしてみてください。
【理想】希望する仕事で実務経験が3年以上ある
独立を考えるのなら、3年程度の実務経験があれば安全でしょう。
募集自体はあるので1年程度の経験年数でも案件は獲得できますが、その後も継続的に仕事があるかと言えば厳しいのが現実です。
仕事を発注するクライアント企業の立場としては、さまざまな仕事に対応できる人材を採用したいと思います。
経験年数1年ではスキル自体が未知数ですし、どうしても依頼できる仕事が限定されてしまうという印象を持たれるでしょう。そのため、クライアントは安心して仕事を発注できないのが本音です。
現在の仕事に置き換えて考えてみてください。1年経験した時点だと、やっとこれからといった段階ではないでしょうか。
個人差はあると思いますが、その状態で独立して何から何まで1人でこなせるでしょうか？
したがって、実績が少ない状態でいきなり独立を考えるのではなく、まずは副業で経験を積んで徐々に独立を目指すのが理想です。
「経験年数が半年や1年で独立して月〇万円の報酬を得た」などの甘い情報を目にしても、真に受けないことが大切です。
健康状態に不安がない【メンタル面は要注意】
健康状態に不安がある状態で独立するのはおすすめしません。
どんなに気をつかっていても、いつ体調を崩し仕事ができなくなるのか分からないからです。
とくに注意したいのは、メンタル面(精神的な健康)。
肉体的な健康よりも対処がしづらく、はっきり不調が表にあらわれないのでクライアントから理解を得るのが非常に難しいです。
フリーランスエンジニアの働き方に慣れないうちは、精神的な負担も多いので注意をする必要があります。寝られない、胃の調子が悪いなど、少しでも気になる点があれば、医師に相談して客観的に状態を把握しましょう。
キャリアカウンセリングを受けて独立できると判断したタイミング
フリーランスエンジニアとして独立を考えた際は、エージェントのキャリアカウンセリングを受けましょう。
フリーランスで働いた実績がないのにも関わらず、根拠がない自己判断で何となく会社を辞めて独立するほど怖いものはないです。仕事が見つからず路頭に迷うのだけは避けなくてはいけません。
プロに客観的なアドバイスをもらい、ある程度の目途がついた段階で決断するようにしましょう。
エージェントに登録すれば、独立や起業のサポートの他、経歴にマッチした案件紹介や応募書類の添削なども受けられます。
独立の成功を確実に後押ししてくれるので、早い段階での登録をおすすめします。
他のエンジニアと差別化できるスキルがある
フリーランスエンジニアとして独立するには、安定して収入を得られるスキルが必要です。多くのエンジニアが1つの募集に一斉に応募するので、仕事を受注するのは中々大変です。
したがって、ある程度はスキル面で差別化ができないと、多くの応募者に埋もれてしまいます。要するに、クライアントから選ばれる人材でなければいけません。
仕事が途切れると新たに営業をする必要があるので、収入は確実に下がります。
生活面に影響が出るので精神的に苦しい思いをするでしょう。
フリーランスで働く最大のデメリットですが、この道を選択した以上避けては通れません。
仕事が上手くいかずに悩むのならまだしも、仕事が見つからなくて精神をすり減らすのは本当に何のプラスもありません。
副業をするのは問題ありませんが、独立に関しては自己学習や副業の経験を通してスキルに自信がついた後がよいでしょう。
ある程度の貯蓄がある
フリーランスエンジニアになる前に、ある程度の貯蓄を作っておくのが望ましいです。クライアント企業の都合でいつ仕事がなくなるか分かりませんし、駆け出しの頃は継続して案件を獲得できないケースも多いでしょう。
貯蓄としては、半年ほど収入がなくても生活に困らないぐらいあれば十分です。
かりにそれ以上の期間で仕事が見つからなければ、明らかに独立するタイミングが早かったということ。
お金さえ尽きなければ出直しもできます。
他には家賃の安い家に引っ越すなど、実績が少ないうちはできる限りお金に余裕を持たせましょう。
社会人経験がありビジネススキル的に自立している30代前半くらい
フリーランスエンジニアになるのに年齢は関係ありませんが、もっとも独立に適したタイミングは20代後半〜30代前半ぐらいでしょう。組織では幅広い業務を任され、一般的にビジネススキル全般が身に付いている年代だからです。
20代前半〜中盤の若手に比べるとさまざまな業務を単独で行えるので、フリーランスエンジニアになっても結果を出しやすいでしょう。
営業や事務手続きなど、身の周りの全ての業務を自分で行う必要があるのがフリーランスです。いくら、豊富なITスキルがあってもそれだけでは長く活躍できません。
年代的にもまだまだ若手で、総合的にスキルがある20代後半〜30代前半は独立にベストなタイミングではないでしょうか？
フリーランスエンジニアとして独立する前の準備5つ
ここでは、独立を成功させるために前もって行いたい準備を5つに分けて紹介します。小さな努力を積み重ねて、周りと少しずつ差をつける意識を持てば確実に何かしらの結果はついてきます。
すでに多くのエンジニアが行っている代表的なものを紹介しますので、目標達成のために確実に実行しましょう。
技術系のブログを書き日頃から自分の取組みを発信する
- 学習したスキル
- 作成したポートフォリオ
- 勉強会など各種イベントなどの感想
- フリーランスエンジニアを目指している中で感じた心境
などの内容を日頃からブログで発信するのは有効です。
繰り返しますが、フリーランスエンジニアとして活躍するには、クライアントから選んでもらえる人材になることが重要です。
他のエンジニアの中に埋もれないためには、少しでも印象を残して自分自身をより深く知ってもらう必要があります。つまり「この人と言えば○○」という感じで、クライアントにキャラ付けをしてもらえれば成功です。
会社がブランディングを行い自社のイメージを定着させるように、ブログを書いて自分の印象づけを行いましょう
しかし、ブログをいくら書いても読まれなければ意味がありません。
オリジナリティ性やエンタメ性がなければ、読者の心には刺さりにくく継続してブログを読んでもらえないでしょう。
読者に好まれ、読まれるブログ記事を書くには、ある程度のライティングスキルが必要です。内容を充実させるためにも、ライティングは勉強した方がよいでしょう。
フリーランスエンジニアとして実績がゼロの状態をいち早く脱する
独立する前に、副業などを通して1つでも案件をこなして実績がゼロの状態をできるだけ早く脱しましょう。会社員エンジニアとして働いた経験があっても、フリーランスで働いた実績がほとんどなければクライアントは不安を感じます。
「単独で業務をこなせるだろうか？」
「納期はしっかり守れる？」
「上手くやりとりできるだろうか？」
実績がゼロの状態だと働き方には確実に慣れていないので、このようなマイナスの印象を持つでしょう。
フリーランスエンジニアは全ての業務を単独で行う必要があるので、会社員とは仕事の進め方や時間の使い方が根本的に異なります。
クライアントの不安を解消して案件獲得につなげるには、独立前に1つでも多くの実績を作り安心感をあたえることが大切です。
プログラミングスクールに通い実践的なスキルを身に付ける
実務未経験の状態を脱するために、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。さきほど説明した副業で案件を受注するには、クライアントに評価されるプログラミングスキルが必要です。
プログラミングスクールのカリキュラム内容は、より実践を意識したアウトプット中心のものに変わってきています。メンターの指導方法も自走力を鍛えるために、あえて答えを教えずヒントだけを伝える方針です。
オリジナルサービスの開発もサポートしてもらえますので、カリキュラムを終了する頃には案件をこなせるだけの実力が身に付いているでしょう。
中には、副業ではなく、卒業後すぐにフリーランスエンジニアとして独立している方もいます。未経験者が案件を獲得すること自体かなり難しいので、より実践的なスキルが身に付いている証拠でしょう。
独立への一歩を踏み出すため、プログラミングスクールへの入学を検討してみてはいかがでしょうか？
フリーランスエージェントと定期的にコンタクトをとる
独立をする前には、フリーランスエージェントと定期的にコンタクトをとるようにしましょう。案件紹介だけではなく、市場価値の把握やスキルの棚卸しを行えるので、どのような案件であれば自分の実力を発揮できるかが理解できます。
プロの視点から独立に向けてさまざまなアドバイスをもらえるので、より効率的に行動できるでしょう。
選択できる案件数が増え、次の稼働までのブランクが減らせるので、複数(2〜3社)のエージェントへの登録をおすすめします。
勉強会やコミュニティに参加して人脈作りに励む
独立する前に人脈はできるだけ多く作った方がよいです。
フリーランスエンジニアは会社に所属していないので、精神的に孤独を感じやすいです。たとえ常駐型でクライアント企業に出勤しても、心理的な距離を感じる場面は多いでしょう。
孤独感に耐えきれず、フリーランスエンジニアを辞める方は少なくありません。
継続して活躍するには、自分と同じ目線で仕事の悩みを気軽に話せる環境が大切です。そのために、勉強会やコミュニティに参加して積極的に人脈を作りましょう。
また、人脈が増えれば案件を獲得できる確率も上がります。
実際、未経験や実績が少ない段階では、知人からの紹介で仕事を見つける場合が多いです。
チャンスを広げるためにも、人脈を作る努力をしましょう。
まとめ
副業で業務を行うのとフリーランスエンジニアとして独立をするのとでは意味合いが全く異なります。
リスクを十分に考慮してから決断しないと、確実に後悔するでしょう。
独立するとさまざまな業務を1人でこなす必要があるので、自分の適性や経歴などを含めて十分に検討してみてください。
今はタイミング的に独立は難しくても、継続して努力していればチャンスが出てきます。焦らず長期的な目線でじっくり取り組んでいきましょう。
本記事が皆さまのフリーランスエンジニアになるきっかけにつながれば幸いです。